信天翁(三)

 神がおもてに現はれて  善神邪神を立別ける
 この世を造りし神直日  心も広き大直日
 ただ何事も人の世は  直日に見直せ聞き直せ
 世の過失は詔り直す  吾神国の御教は
 顕幽神の三界の  過去と未来と現在に
 一貫したる真象を  うまらに具らに説き明かす
 三五教の御ン教  神の御言をかしこみて
 朝な夕なに述べて行く  清き霊界物語
 種々雑多と批難して  智者や学者と自認せる
 或種の人は口々に  山子上手の瑞月が
 百科全書を読破して  それを種とし神言と
 偽り作りしものなりと  中傷するこそ賤らしき
 心ねぢけし人々の  如何でか尊き大神の
 神慮を悟り得らるべき  慢神するもほどがある
 百科全書を抜いたとは  どこを押したらソンナこと
 言はれるだろか世の人を  盲者にしたる曲つ神
 呆れて物が言はれない  たとへ霊界物語
 神の作りしもので無く  この瑞月が頭から
 ひねり出したり百科全書  暗記して居て諄々と
 述べたとすれば神よりも  この瑞月は偉いだろ
 釈迦も孔子も基督も  そのほか諸々の宗祖等が
 成し遂げ得ざりし大著述  一千二百五十頁
 僅三日に述べ終る  この速力が如何にして
 古今の著者に出来ようか  解らないにもほどがある
 変性女子の調べたる  大本神諭は大開祖
 書かせたまへる綾錦  光も強き絹糸に
 紡績糸も混入し  劣等糸とせしものぞ
 元の筆先調べむと  鼻たかだかとうごめかし
 それの実地に突当り  錦の糸の原料は
 桑葉なりしに胆潰し  アフンとしたるその上に
 変性男子の筆先も  女子の作つた神諭も
 薩張あてに成らないで  信用せないが良からうと
 自己の不明を触れあるく  珍らし人の言葉だろ
 アヽ惟神々々  御霊幸ひましまして
 一日も早く片時も  疾く速やけく迷雲を
 晴らして真如の日月を  迷へる人の心天に
 照させ玉へ惟神  神の御前に願ぎ奉る
 アヽ惟神々々  御霊幸ひましませよ
 今大本にあらはれた  変性女子は似而非ものだ
 誠の女子が現はれて  やがて尻尾が見えるだろ
 女子の身魂を立直し  根本改造せなくては
 誠の道はいつまでも  開く由なしさればとて
 それに優りし候補者を  物色しても見当らぬ
 時節を待つて居たならば  いづれ現はれ来るだろ
 みのか尾張の国の中  変性女子が分りたら
 モウ大本も駄目だらう  前途を見こして尻からげ
 一足お先に参りませう  皆さまあとから緩くりと
 目がさめたなら出て来なよ  盲目千人のその中の
 一人の目明きが気を付ける  なぞと慢神してござる
 王仁はこの言聴くにつけ  お気の毒にてたまらない
 こんな判らぬ奴ばかり  盲目ばかりがささやけり

   ○
 この歌を各自の事に誤解して
  罪を重ぬる曲人もあり
(昭和一〇・三・三〇 王仁校正)